車がはまりました(3回目)

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これは先々週、精米所の溝にはまった姪の車です。

 

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これは今日、115番地の畑にはまった私の車です。

 

この辺、車がよくはまるんです。

最近、特に多いんです。

季節の変わり目だから、ですか?

 

1台目

先々週、父と姪が来ました。

最近あちこち土地をいじっているので、ちょっと見ておいてくださいな。

父と私があちこち見ているところに、家で犬と遊んでいるはずの姪から電話がありました。

「聞いて、聞いて!車がはまって動けない!」

家で遊ぶだけじゃなくて、無洗米のつくれる精米所を探すという、有意義な行いをしてくれたようです。

実家から玄米でも白米でも貰えるのですが、私は玄米でも白米でもなく無洗米を食べたいので、スーパーで買っていたんです。

でも、世の中には無洗米のつくれるコイン精米所があるという情報を得て、姪が実家から玄米を持ってきました。

そして、見事に無洗米の精米所をみつけました。毎日私が通る道端にありました。

そして、見事に溝にはまりました。

父と私はスコップとロープ、土嚢袋を持って助けに行きました。そして、

2台目

私の車もはまりました。

写真はありません。あいにく。

 

2台の車は、通りがかりの皆さんが力を合わせて救出してくれました。

「みんな、なんて親切なの!」

姪はしきりに感激し、

「この辺の人たちはね、とーっても親切なの」

なぜか私は自慢します。

「あなたも引っ越してくれば?」

 

ということがあったのですが、おかげでたいそうおいしいご飯がいただけるようになりました。

 

3台目

が、上の写真の私の車です。

畑の中、いつも走ってるんですけどね。そういえば、この数日雨でした。今日も雨でした。

雨なのに出かけて行って、T工業さんと土地をいじる相談をしたのですが、

雨なのに測量事務所の方もいらしていて、ちょうどよくみんなで話ができました。

ところで、雨が降ると地面がぬかるむんですね。私の車は畑の中に置き去りです。

どうやって帰ってきたかって?

私の車、スペアキーはないけどスペアの車のキーはあります。グローブボックスに入れてあります。

を、持って、バス停いっこ分くらい歩いて、スペアの車に乗りました。たまには乗った方がいいでしょ?

  

ところで、先々週、姪に「引っ越してくれば?」と言ったのですが。

この姪は塾の講師をしていたのですが、なかなかにブラックな職場で、医師に「その仕事辞めた方がいいです」と言われる事態になって、少し前から転職活動をしていました。で、昨日、転職が決まりました。おめでとう。

の、転職先がこの家の近くなんです。車で20分。

ということで、姪がこの家に引っ越してきます。

仮採用の期間はお給料も少ないし、新しい生活を始めるにはいろいろ物入りだし、暫らくはこの家に転がり込んで、空いてる部屋を使います。空いてる駐車スペースを使います。

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炊事は任せるよろしく。

できるときに、できることを

最近の日の出は6時前、日の入りは17時前。

1日1分ずつ、日の出が遅くなっています。

日の入りは、そして早くなっています。

1日2分ずつ、日が短かくなっています。

10月。の時間は、あっというまに過ぎていきます。

できるときに、できることを。

 

115番地はきれいになりました。 

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48番地はきれいになりました。

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測量が始まりました。ちょっと問題がおきました。

おさらいの地図。

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緑がうちの土地、ピンクがご近所の民地、他に池と公道があります。

この境界を確定します。

赤いポイント、民地境界に問題はなさそうです。

だいたい、まちがいようのない位置に境界杭が埋まっています。

黒いポイント、公有地境界に問題はおきません。

公道の境界は決まっているし、池の境界がどこになっても文句を言う人はいません。どこでもいいです。さっさと決めてくださいです。

問題は意外なところにありました。青いポイント

緑の筆がいくつかありますが、それぞれの境界とか、よく判りません。

この辺が農地で、この辺が宅地で、昔ここに馬車道があった、学校があった、なんて聞いても、元の土地の形状も判りませんから。

でも、測量したら判りました。思っていたのとちょっと違ってました。

「家を建てる筆」と「いじってはいけない筆」の境界が7mくらいずれていました。

 

いじってはいけない筆

そうですね、ここは邪黒荊棘が壁を作り、漆黒の龍が警備しているところです。嘘ですけど。

ここは農地です。

この春、私は農地法3条申請をして3筆の農地をいじる権利を取得しましたが、その3筆とは別の農地です。

なので、私にはこの筆をいじる権利はありません。

ですが、思っていたのと7mくらいずれていたので、思い切りいじっちゃっていましたよ。道を通しちゃっていましたよ。

測量事務所の方は真面目な方なので(じゃないと仕事は頼めません)、たいそう気にされていましたが、

私はあまり真面目じゃないので(じゃないとやってられません)、あまり気にしません。

 

道なんてつくり直せばいいんです。

農地法とか都市計画法とかその施行令とか、たぶんすごくややこしいんです。けっこう皆さんまちがえます。役所の人も、ハウスメーカーの人も、農業委員会の人もまちがえていましたよ。

だもん、私がまちがえたって誰も驚きませんから。

 

まちがえたらやり直せばいいんです。

10月、ですから。

勤務を要しない日(3日目)

水曜日、午前8時半、池。

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秋になって水かさが増えてきました。

この池から麓の田に用水路が繋がっています。あとは空に向かって開いているだけで、流れ込む水はありません。

盛夏には満水時の半分ほどに水量が減りました。その時期に測量できれば良かったのですが。

でも、水の中に入らずに測量する方法もあるようで、

「できるだけ面倒のない方法でやってください」

先日から測量の方が来てくれています。この日は池の周りの下調べということで、朝からお二人来てくれました。

「よろしくお願いします」

打ち合わせをしているところに、T工業の作業員の方がみえました。男性が二人、女性が一人。115番地の作業を終えて、これから48番地に回ります。

「急なお願いですみません」

そして、今度は私が115番地へ。

 

水曜日、午前9時、115番地。

に、白い、美しいダンプトラックが停まっています。荷台にはハンマーナイフモア。

この草刈機にはいろんなタイプがありますが、お持ちいただいたのはカタピラのついた自走式のもの。

Y建設さんはこれを「ガソリン代だけ」で貸してくださいました。

「私に使えますか?」

「だいじょうぶ」

しっかり頷いていただきました。

使い方を教わります。これは一回で覚えないとね。

チョーク、スロットル、操向クラッチ、ナイフクラッチ、変速レバー、刈高調整ハンドル、と、エンジン停止ボタン。

やってみましょう。

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あ、おもしろい。

 

「暫くお預けします。刈り終わったら電話してください」

そして、白いダンプトラックは去っていきました。大事な機械をお預かりしました。

 

48番地では三人の方が私のために働いてくれています。

池の周りでは測量の方、お二人が。

日差しは暖かく。風は涼しく。

外で働くのが気持ちのいい日です。

115番地には犬と私だけがいて、どんどん景色を変えていきます。

犬がいるのは車の中ですけど。閉じ込められて文句を言っていますけど。

 

 

水曜日、午後4時半、115番地。

溝にはまったり。土手に乗り上げたり。石にあたってエンストしたり。ビニールを細断してエンストしたり。

でも、ずいぶん刈れました。

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さて、そろろそ片付けないと。

ハンマーナイフモアと一緒に、ブルーシートとロープをお預かりしています。

こんな大きなシートと、長い長いロープ、私、扱ったことありません。

でも、Y建設さんは、私が扱えると思って置いていかれたんです。

なら、しっかり扱ってみせましょう。お借りした機械はきちんと保管します。

暗くなる前に、疲れきる前に、作業を止めて片付けます。あと1列刈ったらね。

 

と、やってるところに、1台の車が入ってきました。なんか高級っぽい車。が、迷いなく、まっすぐ、うちの畑に停まります。どなた?

「やあ、頑張りましたね」

T工業さん。K町からいらしてくれました。

「この週末に全部刈ります。いつ土が来てもだいじょうぶですよ」

私、ちょっといばります。

「それが、少し遅くなります」

K町の道路を作り直すことになったそうです。大型重機を何台も通すの、大変です。それに、

「思ったより水気の多い土で、暫く積んだままにして、重みをかけて水を出します」

とのこと。では、その辺はお任せしましょう。

それより、今日の作業の報告をいただけるとのことで、

 

 

水曜日、午後5時、48番地。

この日の作業のBeforeAfter。

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違いって、町の灯が見えるだけですね。でも、町の灯が見えるんです。

私が2週間かけて攻略できなかった蔓の多重構造が、きれいに取り払われました。

「明日、もう1日、チェーンソーと刈払機を入れます」

この場所がこんな風に拓けたの、何年ぶりでしょう。

「できればバックホウを入れたいけど、あいにく出払っていて」

いえ、充分です。足元がきれいに片付いて、転ばずに端の方まで歩けます。

週末に父が来るんです。足元がきれいに片付いてるの、とても助かります。

 

 

水曜日、午後5時半、115番地。

T工業さんをお見送りした後、ハンマーナイフモアを雑貨屋さんの家の裏に運びます。

ここなら親切なご夫婦が見てくださるので、安心。

大きなシートと、長い長いロープをあれこれやっている時に、携帯が鳴りました。

「明日、バックホウを持って行きます」

と、T工業さん。びっくりしましたよ。父のために、ですって。

 

空にはまるい、大きな月が昇っています。

私の10月の「勤務を要しない日」が終わります。

誰かに話を聞いてほしい、そんなできごとがいっぱいあった3日間でした。

勤務を要しない日(2日目)

火曜日、午前10時。48番地。

設備業者さんが来てくれました。そしてもうお一人、T工業さん。K町の造成をされる方です。

私が行った時、すでにお二人はみえていて、あたりをご覧になっていました。

「ここに家を建てるなら、この勾配を均した方がいい」

「ここは少し切土して」

「砂利を敷いて鎮圧して」

お二人で何やら評定されています。

せっかくですから、埋蔵している丸太の処理方法をお尋ねしましょう。

「これ、どうしたらいいでしょう?」

「掘り出して、運び出して、廃棄物として処理する」

のが一般的な方法ですが。

「掘り出して、薪のサイズに切ってもらうのは?」

昨日思いついたことを聞いてみます。捨てるのと、使うために加工するのと、どちらがお安くできますか?

「薪に切る方が安い」

ということで、工務店さんに相談する案件が一つ増えました。薪ストーブの設置、ちょっとめんどくさいんですよ。

 

「でもこれじゃ、どこに何が埋まってるか判んないな」と、設備業者さん。

「元の土地の形状も判りませんね」と、T工業さん。

「やっぱり、いちど払った方がいいな」と、設備業者さん。

「とりあえず、刈払機とチェーンソー持ってきますか」と、T工業さん。

お二人とも楽しそうですが。

「えっと、、、費用は?」

「やってみないと判らない」

って、怖いです。

 

火曜日、午前11時。115番地。

8月に草を刈りました。でも、また伸びています。

まっすぐに伸びたイネ科の草がいちめんに。金色に光って、風の形を刻んでいます。この景色は嫌いじゃないけど。

気温が下がったらもう一度刈ります。今度は短く刈って、地表面に敷き詰めます。

という計画を立てていたのですが。

 

「土、いつ来るんですか?」

「早ければ来週」

は、忙しいですね。

青草を埋め込むと真菌ピシウムという植物病原菌が増殖します。分解発酵時に熱を出し、脱窒素作用も起こします。そうです。

これは避けたほうがいいですね。

「私が草を刈る時間がありますか?」

「作業員を手配しましょう。明日と明後日、2日で刈れます」

「刈払機で?」

「刈払機、3台で」

は、だめです。

長いまま刈った草はトラクターのブレードに絡むんです。長い草を扱えるトラクターもあるけど、簡単には手配できません。

8月に刈った草、ようやく分解が進んで鋤き込める感じになったけど、これから刈る草は短く刈ります。

という計画を立てていたんです。

とりあえず、土は一箇所に積むことにして、必要な場所だけ刈ってもらうことにします。

そして私は、次に何をするかを考えます。

 

 

火曜日、午前11時半。

お二人が引き取られた後、Y建設さんに電話しました。115番地の畑の面倒をみてもらっている「土木業者さん」です。

この方、実は橋をつくったり、道路をつくったりの「建設業者」さんでした。

私の用語の使い分けがいいかげんで、「土木工事をお願いしたから土木業者さん」、にしちゃってましたが、登場人物が増えてややこしくなってきたので、今から呼び方を改めます。Y建設のYさん。

は、ご不在でした。オフィスの女性に伝言を頼んで切ります。

 

 

 

火曜日、午後5時。

Y建設さんから電話がありました。

「ハンマーナイフモアを貸してください」

というのが、私の用件。

ハンマーナイフモア。草を刈りながら細断する機械です。

たことも、触ったこともありません。その辺の農機具店にはありません。近所の農家にもありません。

だけど、使ってみたいんです。だって、草を刈りながら細断してくれるんですよ。

という話を、以前しました。48番地で蔓と闘っている時に。そしたら、

「うちにありますよ」

貸していただくことになりました。

「10月になったら、もう一度草を刈ってください。気温が下がれば雑草は生えなくなります」

親切なアドバイスをいただきました。

 

ということで、

「ハンマーナイフモアを貸してください」

気温が下がったらもう一度草を刈る。それで、春までは放っておけるので、その間に何を植えるか考える。

というのが、現在の私の営農計画。「放っておく」「考える」、計画倒れになる心配のない、実に見事な計画です。

「ちょうどよかった。明日なら少し時間があります」

持ってきてくださるそうです。115番地に、ハンマーナイフモアを。

ああ、楽しみ。

勤務を要しない日(1日目)

5日、東京に行っていました。

オフィスの仕事は8連休です。

私は非常勤で働いているので、1ヶ月の勤務時間に制限があって、毎月何日か「勤務を要しない日」というのがあります。

先の月曜、火曜、水曜がその「勤務を要しない日」。

で、8連休でした。

 

月曜日、午前8時

O建設さんから電話がありました。

「近くで工事をするので、車両を置かせてもらえますか?」

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この、フェンスが回っている所を整地して、周りと同じ高さにするそうです。

ここは以前、Sさんが所有されていた土地です。

隣がうちの雑種地で、測量の立会をお願いしていたのですが、私がもたもたしている間にSさんが倒れて入院してしまいました。

その後、奥様も倒れて入院してしまいました。

遠方にお住まいの息子さんに連絡を取って、立会をお願いしました。ほんの数分の立会のために、はるばるお運びいただかなくてはいけない、法律のばかやろーな話です。

が、その後、私がもたもたしている間に売却されて、O建設さんの所有になりました。

境界確定の測量はO建設さんが、そして立会を私が、することになりました。

という土地の、造成工事を、

「今日から始めます」

そうです。

駐車場、どうぞ使ってください。ごはん食べたら私も行きます。蔓を引っ張りに。

 

月曜日、午前10時

蔓を引っ張っているところに、F建設さんから電話がありました。

「今から現地に行きます」

F建設さんには去年、この雑種地の整地をしていただきました。

廃車の撤去もしていただいて、それはそれはお世話になりました。

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10日ほど前、資材置場に水たまりができたことを相談したら、

「時間があるときに見に行きます」

と言ってくださったのですが、それが「今から」ということで。

姪の言うこときいて、ポケットに携帯入れておいてよかったね。

 

水たまり。

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この水を池に排出する許可はもらっています。

というか、「自然水を池に流すのに許可はいりません。勝手にやってください」ということで。

勝手にやる方法は2つあります。

①窪んだ部分を整地して、勾配をつくって排水する

これ、ちょっと費用がかかります。

竹の根元が高くなっているので、勾配をつくるには相当量の土が必要で、大型車両を手配しなくてはいけません。

②地下にパイプを埋めて池と繋ぐ

これで水は溜まらなくなります。地面の凹凸は残るので、土地の利用に支障が出ます。

でも、時間もコストも僅かです。

 

この工事、去年の整地のアフターメンテナンスということで、私の費用負担はありません。それだけに、コストのかかる方法はお願いしづらいんです。もともと、予定外の整地をご厚意でやっていただいたものですし。

でも、

土、ありますね、そこに。

50mほど先でO建設さんが工事をしてますよ。

ちょっと聞いてみましょう。

「O建設さん、ここの土、削った後どうするんですか?」

「しかるべき場所に運んで、産業廃棄物として処理します」

では、それ、

「私にください」

 

土を運ぶには費用がかかります。捨てるにも費用がかかります。

なので、話はあっさり。

こういうゲーム、好きです。あれやこれやがうまく運んで、みんなが得をするゲーム。

主に私が得をするゲーム。おもしろいです。

 

で、蔓を1時間ほど引っ張って帰宅しました。

スーツケースの荷解きはしてないし。冷蔵庫は空っぽだし。洗濯機はいっぱいだし。

山でおもしろいことばかりしているわけにもいきません。

 

 

 月曜日、午後5時

設備業者さんから電話がありました。

「K町の工事が始まったよ」

K町どこ?知りません。

「畑の土がもらえるよ」

ああ、そう、その工事。

1ヶ月ほど前、ブルーベリーの用土に苦労していた時、設備業者さんとお会いしました。そのとき、畑をつぶして家を建てる工事があるので、土がもらえるかもしれない、というお話が。

その「かもしれない」が「もらえる」になったんですね。工事現場がK町なんですね。

翌日詳細を伺うことにしました。

これは、楽しみ。

6日ぶりの

山です。

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昨夜東京から戻りました。

 

義母は持ち直しました。

医師に「覚悟してください」と言われ、覚悟していた夫は、静かにとても頑張りました。

お疲れさま、よかったね。

 

ということで、池に来ています。

奥の、竹藪の向こうが池です。手前は資材置場。

なんですが、排水がうまく行きません。ついにウシガエルが棲みつきました。

ここをなんとかしなくては。

 

と、言いつつ、鎌を手に取ります。

蔓を見ると払いたくなります。

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木がこんなふうに痛めつけられるには、何か月もかかります。

 

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 払うのは3分です。

 1本の枝に5種類の葉が繁っていました。

がんじがらめに絡まって、わけが分からなくなっているもの、

しがらみ、

を断つのは、端的に爽快な作業です。

 

この灌木の、種類とか名前とか判りません。

ここに灌木がある景色を、これまで気にとめたことはありません。

が、今日、通りすがりに目をとめて、3分で蔓を払ったので、この灌木は私の既知になりました。

そんなふうに、少しづつ、私の既知が増えていきます。

 

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1時間分の作業を車に載せました。

今日はこのへんで帰ります。

帰京

9月から測量分筆登記の手続きに入りましたが、実測はこれからです。

工務店と打ち合わせをしましたが、見積はまだ届きません。

けっこうのんびり。

測量事務所にも、工務店にも、無理な仕事をお願いしているので、矢の催促とかはできません。

まあ、じっくりやっていただきましょう。農地転用には時間がかかります。

それに、私の都合もあります。

 

東京の義母の具合が良くありません。

私にできることは限られますが、山で柴刈りをしている場合じゃないので、スーツケースに荷物を詰めました。

今日、帰京します。半年ぶりの東京です。

 

少し妙な気分です。

こっちに来て半年、一度も東京に帰る機会をつくりませんでした。

どうしてかと考えています。

毎朝、犬を連れてその辺を歩きながら、すごく気持ちのいい風に吹かれながら、ここは自分の場所じゃないと感じています。

役所とホームセンターには詳しくなったけど、美術館とかプラネタリウムとか、この町に住んだら行ってみたいと考えていたところ、行っていません。

この町で、私はあまり普通の生活をしていないみたいです。

近くに素敵な美術館があります。できたばかりの頃、わざわざ東京から見に行きました。とても素敵な美術館です。毎日近くを通るんですけどね。

 

私の山も、「日が暮れるまではいられる場所」です。

棘にまみれた服を脱いでシャワーを浴びるには、借りた家に帰らなくてはいけません。

刈払機とかレーキとか、運ぶのがめんどうなものは雑貨屋さんの物置に置かせてもらっています。いつでも自由に使える物置とか、ありがたくて、これはちょっと「自分の場所」っぽい感じ。

って、人様の物置でした。すみません。

 

私の山にはまだ家がなく、借りた家はダンボールを積んだままの仮住まいで、いつでも帰れる東京の家には帰っていない。

私の場所って、どこなんでしょう?

もしかて、そういうの、なくてもけっこう平気かも?

なんて感じてしまって、少し妙な気分です。

 

 

久しぶりに電車に乗るので、本を4冊持ちました。

若い頃、私はたくさんの本を読んだのですが、地方をあちこち回る仕事をしていて、移動時間がたっぷりあったからです。モバイルネットワークとかなかった時代です。

その中で、いつか読み返したいと思うもの、何冊か手元に置いていますが、ダンボールに詰めたままでした。

を引っ張り出して、スーツケースに入れました。

 犬はとっとと自分でバッグに入ります。 

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では、行ってきます。