春になったら
「そこに空いてる家があるから使うといいよ」の家。
家賃無料。通作時間15分。
水道が使えます。電気が使えます。ボイラーを修理して、今日からお湯も使えます。
日当たり良好。電波状態良好。閑静。
を、お借りしておきながら、一つだけ文句を言います。
広すぎます。
さっきから、私、うろうろしてますよ。パソコンと、ルーターと、ケーブルを、別の部屋に置いちゃって。鞄と、コートと、携帯も、別の部屋に散らばってます。家が広すぎるからです。
ここで、私の「借りた家ぐらし」適性について書いておきましょう。
私は一戸建に住んだことがありません。
この地方に住んだことがありません。
通作時間90分の実家に住んだことがありません。
ボイラーのパイプが凍結破損する家に住んだことがありません。
私が生まれ育ったのは「はざ木」のある地方です。その地方のあちこちで、ずっと社宅住まいでした。小学校を4つ、中学校を2つ、通いました。高校を出て、大学に入って、私が家を離れた後に、実家が引っ越しをしたんです。
歩いて行ける距離にスーパーマーケットがない地域に、住んだことがありません。
公共交通機関を頼れない地域に、住んだことがありません。
これは、でも、私が建てるつもりの家も同じです。おたおたしてはいけません。
「借りた家」が「建てるつもりの家」と違うのは、間取り(広すぎる)の他にもう一つ、
この景色です。
2階の窓から撮った写真。
これは、気軽に穴を掘ったり、焚き火をしたりできませんよ。
もちろん、借りた家でそんなことするつもりはありませんけど。
ただ、こういう場所で、仮住まいの一人暮らしとか、胡乱じゃないですか?
ご近所の方が、さっきから気にしています。もう何人かに声をかけられました。
「仮住まいなら、ゴミ捨て場の掃除当番はしなくていいですよ」と、言っていただきましたけど。
穴掘って埋める、焚き火で燃やす、ができないなら、ゴミ捨て場を使うことになるし、掃除当番、しなくていいのかな?
と、いうようなことを、頭の隅に置きながら、この家で暮します。
春になったら、引っ越します。