いつか見た斜面
左(写ってませんが)は私の畑です。
右(模様が楽しいところ)はIさんの立派な水田です。
間にあるのは、いつか見た斜面。
に、奇妙なものがありますよ。なんか、まるいの。
ズーム。
大丈夫、今は空です。
スズメバチの巣ですけど。
スズメバチの寿命、女王が1年、働きバチは数週間、だそうです。
去年の夏、この辺を飛び回っていた集団はもういません。
秋に生まれた女王だけが冬を生き延びます。たぶんその辺の朽木の中にいます。
そして5月、まばゆい光の中に飛び立って、新しい巣を作ります。最初はたった1匹で。
ですがときどき、新築をさぼって、その辺の空巣をリユースする女王がいるそうで。
法的には、これは私の管理物件です。
去年は幸い、人が刺されたという話は聞かなかったけど、今後、私の管理不行届きで被害が出たら困ります。
私としては、この物件が新しい女王のお気に召さないことを願うのですが。
どうでしょう?
なかなか良い物件に見えますよ。
できるなら取り払っておきたいな。
この場所、夏にはとても近づけなかったけど、今ならなんとか。
ということで、
週末。晴天。気温は高め。
冬枯れの斜面を下ります。
真下まで行ったらね、立派な木でしたよ。
それが、蔓でがんじがらめになっているんです。
1日では無理でした。
2日かけて、やっと。
中身はこんな。
大事に持って帰ります。
持って帰ったところで、どこにどうしたものやら。
いったい、私という人間は、昔から石だの虫だの葉っぱだの、その辺にあるものを拾っては持ち帰る子どもでした。家が片付かないのは、この習性のせいですね。
この巣も、できれば丸いまま欲しかったんです。
持って帰ったところで、どうするつもりなんですか?
分からないけど、とにかく、持って帰ります。
大事に。