やりたいことが芋づる式に
人体の60~70%は水です。残りの大半は蛋白質です。
植物もほとんどが水で、竹は80%(若竹)~40%(古竹)が水。残りの大部分が炭水化物です。
炭水化物は炭素・水素・酸素の化合物なので、
竹はたくさんの水と、炭素50%・水素6%・酸素44%の炭水化物と、何種類かの微量の元素でできています。
竹を燃やすと、竹の中の炭素と大気の酸素が結合して、二酸化炭素が出ます。炎をあげて燃え、後に灰が残ります。
ところで、私は炭を焼かなくてはいけません。残すのは灰じゃなくて炭。
炭焼きは「熱分解」です。「燃焼」とは違うんです。
どこが?
まあ、やることはあまり変わりません。
ドラム缶に竹を放り込む。火をつける。
最初に「燃える」のは可燃性のガスです。これがけっこうな火力。
私は髪を焼きました。2日続けて焼きました。まともな人なら2日続けてはやりません。なんで帽子をかぶらないの?私?
とにかく、
竹が「燃えて」ドラム缶内の温度が上がったら、追加の竹を投げ込みます。
すると、缶底に酸素が行き渡らなくなって、「燃える」ができなくなります。
熱分解が始まります。
後から入れた竹は「燃える」のだけど、燃えているのは炭素じゃなくてガスです。適当なところでまた、追加の竹を入れます。
以下繰り返し。
これがうまくいくと炭ができます。
試作1号
竹炭って、使い途がいっぱいあるんですね。
水の浄化、空気の浄化、土壌改良、
遠赤外線効果やデトックス効果もあるの?
試してみなくちゃ。
もちろん、燃料にもなります。
私が当座燃やすのは薪で、炭を燃やす予定はないけど、
薪も工夫して、「花炭」とか作れたらいいなと思うのだけど。
「花炭」、実は最近知りました。
花、枝葉、実など、植物のそのままの形をした炭です。
ブラウザで画像検索すると素敵な写真が出てきます。
ライセンスの関係でここには載せられないけど、興味のある方は見てみてください。
私、木の形をしたメノウを持ってます。
木の細胞の中に二酸化珪素が染み込んで固まった珪化木。は私の宝物。
珪化木は地球が長い時間をかけて作ったものだけど、炭化木は自分で作れるんですよ。
木の形をした炭素がいつまでも(燃やさない限り)そのままでいるんです。
作ってみたいでしょ?
この冬、私は竹藪の手入れに乗り出しました。
何かを始めると、芋づる式にやりたいことが増えていくので、いつになっても暇になりません。
この土地を預かったとき、あまりにやることがいっぱいあるので、
「1時間以上退屈したら反省しなさい」
父に言われました。
なぜ1時間?突っ込みたいところだけど、
山で過ごす時間に退屈はありません。