問題が起きました
ここに家を建てる案、
暗礁に乗り上げました。
「山林の一部を造成して、その筆全体を宅地にすることはできない」
そうです。
聞いてませんよ、そんな話。
市役所も、ハウスメーカーも、だめとは言ってなかったです。
言われてみれば、確かにね。
山のすみっこに家を建てて、山全体を宅地にするとか、無理っぽいです。
でも、ここ、そんな広い筆じゃないです。
山林って普通は広いものでしょうけど、ちいさな山林もあるんです。
もとは一つの筆だったのを、ところどころに畑を作ったりして分けたので、小さな山林ができました。
ですから、市役所もハウスメーカーもだめとは言ってなかったです。
「だめでしょう」
言ってきたのは測量事務所の方。
「法務局の許可が下りません」
ここ、現状山林です。
木がいっぱい生えてます。こんなに生やしたままで「宅地にします」は認められないと。
では、私、どうしたらいいですか?
測量事務所の方が提示した対応策は3つ、
①造成する部分を分筆する
すごくめんどうです。そして、測量分筆登記費用がかかります。
②筆全体を造成する
すごくめんどうです。そして、伐採造成費用がかかります。それに、やりたくありません。
この筆にはスギ林があります。このスギを、私は大事に切りたいと思っています。大事に切るために、お任せしたい人がいるのですが、連絡がつきません。
連絡、つかないかもしれません。つくかもしれません。暫く待ちます。
まだ切りたくありません。
③ここに家を建てるのをやめる
簡単です。よけいな費用もかかりません。
あわててはいけません。家を建てるのをやめる、ではないです。ここに建てるのをやめる、です。
測量事務所の方が言うのは、こっちにしたら?
というもの。
やっぱり。聞かれますよね、これ。
この筆、接道してますし。整地済ですし。
ハウスメーカーにも、造成業者にも聞かれました。
「こっちにしたらどうですか?」
「嫌です」
というのが私の答え。
いったい何を考えているんですか?私。
測量事務所も、ハウスメーカーも、造成業者も、
「こっちにしたらどうですか?」
以上は言いません。お客さんですからね、私。
お客さんに向かって、「めんどうな、お金のかかるプランにこだわる理由を説明しろ」とは言いません。
なので説明、したことないのですが。
してみましょう。自分の頭を整理するためです。
ここは家を建てるのも難しい市街化調整区域ですが、街の中心部まで数kmしかありません。ふつうに車に乗れる人なら不便なく生活できます。
方向感覚がなかったり、物覚えが悪かったり、運転がものすごくへただったりする私はともかく、です。
それはともかく。
街の中心部まで数km、ふつうに運転すれば20分、のここには、ふつうに生活する人たちの家が並んでいます。「旧・住宅市街地造成法」による「旧・事業法団地」です。
そして、木々に埋もれて、廃屋がひっそり建っています。
この辺の写真です。
境界があるのが判るでしょう?
「ひっそり」の場所は、「ふつう」の場所とゆるく隔絶されています。
距離は僅かです。焚火で、ダッチオーブンで、焼いた筍を熾火に包んで「どうぞ」届けられる距離(これ、やってみたいんです。ダッチオーブン買わなくちゃ)。
距離は僅かですが、境界の内側は、その気になれば何日も、誰の目にも触れずに過ごせる場所です。穴を掘ったり、火を焚いたり、ヤギやアヒルを野放しに飼える場所です。
境界を作っているのは地形と植生です。重機を入れれば数日で取り払ってしまえる境界です。
取り払うつもりはありません。
「こっち」の筆を囲んでみました。
ここは境界の外側です。
つまり、これが理由です。
めんどうな、お金のかかるプランに、私がこだわる理由です。
さて、私、どうしたらいいでしょう?