用地奪還の闘い(来季に向けての決意を固めて、今季は終了)

吊橋の建設では、最初に両岸を結ぶパイロットロープを張り渡します。

それを手がかりにメインケーブルを張り、ハンガーロープを吊るし、橋桁を架設します。

この1本の蔓が足場になって、入り組んだ構造物が構築されるわけです。

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いや、それ、やめて。

 

地目宅地の93番地にはケヤキとかモミジとかキンモクセイとかクリとかクルミとかがありますが、

地目山林の48番地にはこの木しかありません。ミズキとキリがあるのは隣の筆です。

なので、この木が自動的に48番地のシンボルツリーです。

イチョウ

年齢不明。性別オス。性格は、ちょっと傾いています。

この木に、いっぺん触ってみたいと思っていました。

そう、触ったことがありません。

 

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これは4月の写真ですが。

容易に近づけそうに見えますが。

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この辺の地質構造はこんなですから。

というのは、実は最近判ったことで、

これまではね、近づくと転ぶから近づかないでいただけです。

枯れ草の下に何があるかとか、

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ちょっと判りません。

 

蔓の、スギ林への侵攻を阻止するために、ゲリラ戦を数日闘いました。消耗の大きい闘いでした。

高いところにかかった蔓を引っ張ると、棘が降ってきます。身につけたもの全部、棘にまみれます。ナイロンウエアの上下(暑い)とか貫いて、アンダーウエアに刺さります。グラスファイバーみたいな細い棘が機能充分に痛いです。洗濯しても、ガムテープでぺりぺりしても取りきれないので、二度と着れないじゃないですか。

そのうえ、手鎌2本を失いました。私がぼんやりしていたからです。

そして、丸太をたくさん発掘しました。

発掘個所はスギ林の縁ですが、たぶん、イチョウの周りもこんなです。

「昔はあそこにもたくさん木があった」

と、キュウリ畑の方が言っていました。

「いつ、誰が切ったんだろう?」

それが私には判りません。土地の所有者に聞いても判りません。

まあ、倒木の5本や10本、この辺ではあまり気にしません。転がしておけば土に還ります。

冬に掘り出した切株も、 

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じき、土に還ります。 

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この辺では昔からそうしてきたんです。それですんでいたんです。

侵略的外来種、の中の特定外来生物、の中の緊急対策外来種、がはびこる以前なら。

 

 

シンボルツリーに伸びたパイロットロープを切断する

ために、

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この地質構造に挑みます。装備は手鋸と手鎌(3本め)です。

でもって、今季の闘いはお終い。

ウリ、飽きました。

測量分筆登記と農地転用手続きが終わったら、ここには重機が入ります。その時、丸太も撤去してもらいます。

だって、私一人じゃ動かせませんから。太いのは一抱えもあるんです。

来年はアレチウリが実をつける前に引っ張ります。

その辺に妙な構造物があったら、夏になる前に始末します。

という決意を固めて、

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はい、タッチ。

用地奪還の闘い(そろそろ終わりたい)

4月に撮った写真です。 

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同じ場所の9月。

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何がどうなっているかというと、

アレチウリの下にフジとクズとアケビとアオツヅラフジとノイバラがあって、

これを払っていくとミズキが2本ありました。ミズキの手前に朽ちたサクラがありました。ミズキは生きていました。強い木です。

 

4月、手鎌一つ持たずにこの場所に来て、のんきに写真を撮っていた自分に教えてあげたいです。

「さっさとその枯れた蔓を始末しないと、酷い目に遭うから」

今、酷い目に遭っています。

なぜか、昔旅行したカンボジアの遺跡を思い出しています。

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こういうの。

 

 

さて、

蔓を払って、ここまで来ました。

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林の中。は静かです。

初秋、昼下がりの里山。もとより、虫の声くらいしか聞こえません。

これは、だから、耳で感じる静寂ではなく。

 

さっき払った蔓、カーテンのように垂れ下がる蔓の外には、夏草の凄まじい生命力が溢れています。いや、もう、かんべんってくらい。

それが、林の中には及びません。

ここにいる木は静かです。草も静かです。

アオキがひっそりと実を結んでいます。

たぶん何年も前から、今と大して変わらない姿でここにあったんです。

ナンテンも、ヤツデも、きっと。

 

48番地は半年前に重機を入れました。115番地は5月の終わりに。

どちらも、ひと夏ですっかり夏草に覆われました。

林の中は変わりません。

まるで、時間の流れる速さが違っているようです。

 

 

夏草と闘って2週間が過ぎました。秋の風が吹いてきました。

そろそろこの闘いも終わりです。

 

と思ったら、

こんなものをみつけてしまいました。

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ああ、まだ終われない。

 

用地奪還の闘い(続き)

私の刈払機、タンクいっぱいの燃料で1時間働きます(ベストエフォート)。

私がへとへとになるまで働きます。

先日の写真の「1m以上ある」ドームを攻略したところです。

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へとへとになって、機械を置いて、よっこいしょ、立ち上がったところで、

おや、誰か来ますよ。

「いいエンジンだね」

土木業者さんです。

この方に先日連絡をしました。「115番地に種を蒔きます。力を貸してください」

土をどう作るか、何の種を蒔くか、を相談しています。

こういうの、ふつう土木業者さんの仕事じゃありません。でも、農家の仕事に詳しい方なので、力を貸していただいています。

でもここ、115番地からは離れてますよ。バス停いっこ分くらい離れてます。

 

刈払機、けっこうな音がします。こっそり作業とかできません。

115番地で振り回していたら、ギャラリーがつきました。道路に停まって、じっと見ている車が数台。

いや、草刈りとか、珍しくないでしょう?パソコンより刈払機の普及台数の方が多い地域ですよ?

まあ、せっかくのギャラリーです。かっこよく刈ってみようとか、思いました。

姪(が時々手伝ってくれます)は知らない男性に声を掛けられたそうです。「いつもの人と違うね」

いつもの人には声を掛けないで、若い娘にだけ声を掛けた人、誰ですか?

 

畑の作業、成果が丸見えです。

農業委員の人も、農業委員会事務局の人も、私の畑の様子をご存知でした。

だって、そこにあるの、見えますもんね。

ときどき会う人に「よくがんばるね」ほめてもらっちゃったりします。

素直に嬉しいけど。自分のためにやってることですよ。

 

48番地は人目に立たない場所ですが、音のする機械を振り回していたら、私の居場所は筒抜けです。

この日は他にも来訪者がありました。姪。

「なんべん電話しても通じない!」ので、来たと。

ああ、そうね。電話機は車の中でした。

「服のポケットに入れとけば?」

いい考え。でも、それを忘れるんですよ、あなたの叔母は。

まあ、せっかく来たんだし、一杯やっていきなさい。混合燃料を、タンクに一杯。

 

 

さて、アレチウリ。

開花しました。結実しました。

グラスファイバーみたいな棘が生えた実です。痛いったら。

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これが1株に数百~数万つくんだそうです。まじですか?

 

手前は先日救出したキリですが。

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背後のスギに蔓が回ったら、ひどくやっかいなことになる予感。

これは絶対、食い止めないと。

用地奪還の闘い(序幕)

ちょっと前まで道があったんですけどね。

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アレチウリ。

侵略的外来種、の中の特定外来生物、の中の緊急対策外来種

から、用地を奪還する闘いを開始します。

 

刈払機で一閃

はできません。空に向かって立つ、正直な草にはできるんですが。

3次元に展開する、いじわるな草にはできません。

ので、

引っ張ります

引っ張ってから刈る、2段階戦略です。

 

ずるずるずる。

長いものは10mくらいあります。

ずるずるずる。

やってるうちにおもしろくなってきましたよ。

 

引っ張るといろんなものが出てきます。

ホオズキ

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まだ生きています。

他にも、クリとか、キリとか、クワとか、

この春に出た若い木が、まだ持ちこたえていましたよ。

 

 

1日め。

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道を奪還しました。 

この辺は半年前に重機が入っているので、攻略も容易です。

問題は道を外れた所で、年を経て増築を重ねた構造物(蔓でできたやつ)があります。

こんなやつ。

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この空洞は、アレチウリに覆われて死んだ木や草の形骸です。

 

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これは1m以上ありますね。こんなのをうっかり踏み抜くと危険です。

以前うっかり踏み抜きました。初めてこの場所に登った時。けっこうな深さに落ちて、アドベンチャーな体験をしました。

ことを思い出したので、容赦はしません。

 

引っ張った後は刈る

力を入れて2ストロークエンジンを始動します。

 

3日かけてこの程度。

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この闘い、まだ続きます。

間にある斜面

左(平らな所)は私の畑です。右(平らな所)はIさんの美しい水田です。

さて、間にある斜面はどなたのものですか?

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嫌な予感がするんですよね。

調べました。はい。うちの土地でした。

つまり、この蔓の始末をするのは私です。

 

オオブタクサを刈る時、この蔓に苦労しました。

オオブタクサは刈りにくい草じゃありません。でも、

蔓がからんだものは、思いがけないタイミング、思いがけない方向に倒れます。

背の高いのが何本もまとまって自分に向かって倒れてくると、痛い。

2回ほど転びかけました。刈払機回してますからね、転んだら危ないです。

ケガをしてこの藪に埋まったら、ちょっと発見されませんよ。冬になって、藪が枯れたら発見されますかね。

 

この蔓の正体はアレチウリ。大切に栽培すると法律で処罰される特定外来生物です。

クズほどに頑強じゃありません。ちょっと引っ張ればちぎれます。

ヤブガラシみたいに痛くありません、くっつきません。まとめて引っ張ることができます。

ツタのような吸着根はありません。高い木に絡んだ蔓も、上手に引っ張れば手繰れます。

でも、クズより、ヤブガラシより、ツタよりやっかいです。

 

1年草です。発芽は遅めです。

他の草木が育った頃に伸びてきて、めちゃくちゃな勢いで伸びてきて、育った草木を覆います。

覆われた草木は光を遮られて枯死します。

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夏に伸び、秋に結実し、冬に枯れます。

絡み合った蔓がそのままの形で残ります。 

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翌年、新しい蔓がその上を覆います。

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こうしてできた奇妙なオブジェが、山のあちこちにあります。

 

さて、115番地の斜面ですが。

刈るのは無理です。傾斜がすごく急なんです。

立って歩くことができないし、機械を入れることもできません。

 

薬剤を散布するというのが一般的な方法ですが、

薬剤、何を?散布、どうやって?

の答えが思いつきません。

だいたい、枯れたあとも絡んだ蔓が残るんですよ。

 

冬になって枯れたところで、下から火をつける(提案者:土地の持ち主の孫)は効果的な方法と思えますが、

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やっちゃだめだそうです。

 

「ヤギを飼うといいですよ」

営農相談員の方が教えてくれました。

さすがはプロです。エレガントな対処法をご存知。

って、私、前からヤギ飼うって言ってませんでした?

 

ヤギ、飼います。今すぐじゃないけど。

私のヤギは、たぶんまだ生まれていないんです。

特別に気だてのいい、大食いのヤギを迎えたら、この斜面のお相手をすることにして。

それまで、この斜面にはお待ちいただくことにして。

 

48番地。

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を、なんとかしないと。

これでは測量ができません。

始動

私「それでは、家を建てる手続きを始めていいんですか?」

Yさん「どうぞ、始めてください」

ということで。

 

設備業者さんに連絡します。

「耕作証明が出ました。建築確認申請の準備をお願いします」

土木業者さんに連絡します。

「115番地に種を蒔きます。力を貸してください」

測量事務所に連絡します。

「測量を始めてください」

工務店に連絡します。

「相談にのってください」

 

工務店に相談します。家のプランを作ってもらいます。

家のプラン、首都圏のハウスメーカーに作ってもらったものがあります。設計士の方が丁寧に作ってくれた、とても素敵なプランです。

でも、測量と農地転用で躓きました。

市街化調整区域の農業者住宅(あれこれ厳しい制限がつきます)、しかも農地転用が必要、は、首都圏のハウスメーカーには難しい案件でした。

いえ、誰にとっても難しいです。予算がタイト、の条件もつきますし。

 

この難しい案件を、「地元でちゃんとした仕事をしている、良心的な工務店」に相談します。

いきさつはこうです。

ある日、職場に設備業者さんが訪ねてみえました。一枚の図面を置いていきました。

「今手がけてる家だけど、こんなのはどう?」

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小さな家です。私の予算で建つ家です。

「もうじき屋根が上がるから、よかったら見においで」

行きました。3回行きました。棟梁の仕事を拝見して、施主の方とお話しして、工務店を訪ねることになりました。

「ここなら、どんな注文も聞いてくれるから」設備業者さんのお墨付き。

だいそれた注文はありません。48番地に建てる。私の予算で建てる。それだけで大変なんです。

でも、いくつかお願いしてみました。

 

壁と床に無垢材を使ってください。

外装や外構の経費は削っていいです。床面積も削っていいです。豪華なキッチンとかいりません。

ここだけは贅沢をさせてもらいます。壁と床に無垢材を使ってください。

 

屋根の付いた縁側をつけてください。

縁側。お借りした家の、いちばん気に入っているところです。

私が建てる家にもぜひ、ほしいです。破れていない屋根がいいです。

 

犬用の出入り口をつけてください。

最近、犬がトイレを使ってくれなくなりました。外に出ないとだめなんです。

そのために朝早く起こされるのはいいとして、私の帰宅が遅くなると可哀想なことになります。犬も、私も、可哀想なことになります。

壁の一部に小さな出入り口を造作してください。

 

林のスギを使えませんか?

これはコスト的、工期的、技術的に、難しいお願いです。

「目の前に売るほどのスギがあるのに、家を建てるのに使えない理由」は、今は書きません。実はよく判りません。

とにかく、これまで相談した業者には全て「無理」と言われました。

無垢材をたくさん使った家を手がけるF社さん、S社さんはそれぞれ、フィンランドとカナダの輸入材を使っています。

I社さんは国産材を使用していますが、「自社基準で仕入れた国産材を海外工場で加工」しています。

目の前に木がいっぱいあるから使う、という単純な考えは通用しません。

なので、だめもとでお願いしてみます。

1本でも、2本でもいいです。私の建てる家の何処かに、林のスギを使えませんか?

このスギは、この地に建てる家のために植えられたものなんです。

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このお願いの、特に4番目のために、来週、工務店の方が現地に来てくれます。

晴れるといいな、と思います。

農業委員会と相談する

 農業委員会は市区町村に設置される行政委員会です。農地法に基づく売買・貸借の許可、農地転用案件への意見具申、遊休農地の調査・指導など、農地に関する事務を執行します。

農業委員会には、農業委員の人と農業委員会事務局の人がいます。

農業委員は特別職の公務員(非常勤)で、農業に識見のある人が任命されます。だいたいが認定農業者で、地区ごとに担当が決まっています。

農業委員会事務局の人は自治体の職員です。「去年は市民課で住民票を発行してました」とかの、普通の公務員の人です。

これまで、営農に関する相談は農業委員に、法的・事務的な相談は農業委員会事務局に、お願いしてきましたが。

 

農地転用の手続きで困りました。

相談する相手によって、言われることが違うんです。

たいそう困った挙句、「誰に相談するか」を相談することにしました。

 

ミッション1 農業委員に相談する

難しい案件です。私がヘマをしないよう、お目付け役を手配します。

「東京は暑いでしょ。避暑に来ませんか?」

甘言を弄して夫を招聘。

週末、菓子折を持って委員のお宅を訪問します。

「おくつろぎのところ失礼します」

結果、農転の手続きに関しては全て、事務局に相談することになりました。

「事務局のYさんを訪ねなさい。こっちからも話をしておきます」

「ありがとうございます。おじゃましました」

で、ミッション1コンプリート。

 

この後、夫は畑でドローンを飛ばしたり、その辺をドライブしたり、温泉に浸かったり、の夏休みを過ごして、猛暑の東京に帰って行きました。

ああそう、草刈りも手伝ってくれました。仕事(私は夏休みじゃなかったので)の帰りに畑に寄ったら、100坪くらいが刈られていました。

刈払機使ってみたかったんですよね。おもしろかったでしょ?

またいらっしゃい。草はいっぱいありますから。

 

ミッション2 農業委員会事務局に相談する

週明け。私の夏休み。農業委員会事務局に行きます。

相談案件は2つ。ひとつめは、

農地取得の際に申請した作物を変えてもいいですか?

草刈りをしてる時、考えました。

手に入らない用土を探すのをやめて、この土でできることをやる。そして少しづつ、この土を育てていく。ことができればと。

営農計画書にはブルーベリーを作ると書きました。

ブルーベリーは手のかからない作物で、素人にも作れると思えたからです。

確かに、普通の野菜、他の果樹よりは手がかかりません。植え付けてしまえば。

その、植え付けができないでいます。

ブルーベリーは酸性の用土を好みます。一般的な畑の用土は弱アルカリ性です。

ブルーベリーは針葉樹の端材でよく育ちます。一般的な作物は針葉樹を嫌います。

この、ブルーベリーの用土に苦労しているのですが、一般の畑の用土なら入手は簡単です。

その辺の誰かに頼めば、来週にでもダンプカーで運んでもらえます。

自分で作ることもできます。

今畑にある草、刈り倒して放置してある草を、放っておくと分解します。分解したら土に鋤き込みます。通気性と水捌けの良い土になります。

そこに何かの種を蒔きます。手のかからない作物、素人にも作れる作物、ついでにコストもかからない作物。なんて都合のいいもの。

いえ、きっとあります。目的は耕地を荒らさないこと、そして土を作ること。食べ物である必要はないし、売り物にする必要もありません。

何を撒くかはこれから考えます。

という相談。

 

もうひとつは、

どうしたら耕作証明をもらえますか?いつ?

私は耕作証明がほしいんです。

 

さて、市役所。

「Yさんはおいででしょうか?」

ご不在でした。だいじょうぶ。翌日も空けてありますから、私。

窓口の職員さんに相談内容を伝え、資料を預け、答えはいただかず、

「また明日まいります」

こういうところは周到です。

私は粗忽な人間ですが、何度も通って覚えた道なら走れます。役所に相談するのはもう、すごく慣れていますから。

 

翌日。再び市役所。

Yさん、どんな方でしょう?怖い人じゃないといいけど。

「○○町の農地の件で伺いました。Yさんはおいでになりますか?」

いらっしゃいました。昨日の方とお二人で、窓口に出てくださいました。

さて、案件①

農地取得の際に申請した作物を変えてもいいですか?

「変えてもいいですよ。何を作るかでお悩みなら、市の農林部で相談にのります」

あっさり。

お隣の方がしっかり伝えてくれていたんですね。ありがとうございます。

 

で、案件②

どうしたら耕作証明をもらえますか?いつ?

農業委員の方は「秋以降、今年の収穫が終わってから。年明けくらいをめどに」と仰っていましたが。

「めど」じゃ不安です。本当に出るんですか?どうしたら?

カウンターに公図を広げます。

115-1(3,058㎡)、115-5(1,273㎡)、100-1(949㎡)、

この3筆で、私は何をすればいいですか?

 

Yさん、マーカーで公図をなぞりながら、

「115-1は5月に耕起したんですね?」

はい。しました。

「8月に草刈りをした?」

しました。夫が少し、姪が少し、手伝ってくれました。

マーカーがくるりと丸を描きます。ひとつ

 

「115-5は荒れていませんね?」

一部分だけ耕作してあります。芋畑の人がじゃがいもを作ってくれています。

残りはきれいな草地です。お弁当持ってピクニックしたくなるような草地です。

雑貨屋のご夫妻が今も手入れをしてくれているんです。

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マーカーがくるりと丸を描きます。ふたつ

 

「100-1は作物が植えてある?」

夏野菜が育っています。ご近所の方が作ってくれています。半分だけ。

「残りの半分は?雑草は生えていませんか?」

昨日、刈りました。

マーカーがくるりと丸を描きます。みっつ

 「では、お出ししましょう」

えっ?

申請書をいただきました。耕作証明書の申請書。返せとか言われないうちにしまいます。

「それでは、家を建てる手続きを始めていいんですか?」

「どうぞ、始めてください」

信じられますか?ミッション2コンプリートです。

 

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雨があがりました。道が拓けました。