4月に竹を切りました。
電線を張り直すために、100本ほどを切りました。
道ができました。
瓦屋根の土蔵の先が麓の町です。
ここはずっと藪だったところで、長年立ち入る人はいませんでした。
が、
「電線を張り直した」ということは、以前は藪ではなかったということで、
実は、この道が父の生家のアプローチでした。
子どもの頃、私は手をついてここを登った記憶があります。
たぶん5歳くらい。
「おばあちゃんの家は崖道を手をついて登った先にある」すごい家だと思いました。
昭和の初め、ここを馬車や荷車が通ったそうです。
・・・本当ですか?
昭和の半ば、ここを葬列が通ったそうです。
黒無地染め抜き5つ紋。土葬の時代の話です。棺を担いでこの道を。
・・・本当ですか?
という道が復活しました。通る人はいません。
5月、叔母と姪が鎌を手に、筍を刈り歩いたくらいです。
4月に竹を切りました。切った端から筍が生えました。それを、みつける端から刈りました。
掘るんじゃなくて、刈る。ぎざぎざの草刈鎌を根元にあてて、ぐさっと。
で、真面目に掘るのの10分の1くらいの時間労力でいけます。
毎日仕事帰りに立ち寄って、日が暮れるまでの間に刈りました。
ふつうの藪なら、伐採した後に木が生えて、電線に届くまで何年かの猶予があります。でも、竹ですから。
刈り残した筍が数日で伸びて(5月19日)
どんどん伸びて(6月2日)
存在感のある竹になりました。
竹林と竹藪
の違いって?
手入れされた竹の群生が竹林、放置されて荒れたのが竹藪、です。
藪と言っても、蔓だの棘だのはありません。竹藪にあるのは竹だけ。
常緑で背が高い竹が密生すると、その下には日が入らないので、他の植物は育ちません。
では、
竹害
って?
その辺の山や畑を放っておくと竹が侵入して、どんどん増えて、先にあった植物と入れ替わります。
春に花が咲き、秋に実が実り、小鳥が遊び、リスが駆け回った雑木林が、竹藪に遷移してしまうのは残念。
という話。
最近あちこちで問題になっています。
さて、うちの竹ですが、
400年前に西の方から持ってきたものです。
400年の大半を美しい竹林でいたものを、最近の30年放置して竹藪にしたものです。
竹藪になってからは、竹林の頃の倍の面積に広がりました。えーっと、300坪くらい?
杉の林は広がらないので、それと比べれば行儀悪いな、なのですが。
アレチウリよりはましです。
それより、400年行儀よくいたのがすごいと思うのです。
ということで、年頭にあたり所信を表明します。
この竹藪を竹林に戻します
さて、何年かかるでしょう?