朝起きたら冬でした

昨日は春だったけど、今日は冬。

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ゆうべは雨の音を聞きながら寝たのです。

屋根に落ちる雨の音。

それがいつのまに止んだのは、雨が上がったから、

じゃなかったのね。

 

寒くはありません。

パジャマのままベランダに出て、お茶を飲めるくらいの気温。

パジャマのままベランダでお茶を飲みながら、

(さて、どうしよう?)

考えます。

 

先週車のタイヤを換えたのです。スタッドレスからノーマルに。

だって、ウグイス鳴いてるし。キジも鳴いてるし。

でも、ノーマルタイヤで雪道走っちゃだめだよね?

これは歩いて出勤ですか?

 

あ、美術館はやってます。

図書館は休館だけど、私の勤務先はね。

不特定多数の方が来館されるけど、その「多数」が割と「少数」なので、

ゆったりと落ち着いてお過ごしいただけます。

落ち着いてお過ごしいただきたいのです。せめて。

 

ということで、

悩むのは、歩いて行ける距離だから。

でも、歩いて行くのがしんどいから。

というか、寝坊したんです。今日に限って。

歩いて行ったら遅刻じゃない?

 

と、思ったけど、

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私の通り道だけ雪ないの。

これはどういう現象?

人に勇気を

先月のことですが。

東京の友人が遊びに来ました。

ずっと前から「来る」と言っていて、来たのが2月。

寒冷地の、いちばん寒い時期。見るものも、何もない時期です。

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3日滞在していきました。

見るものも何もないけど、あちこち案内しました。

一応、案内したのですが、私の運転です。

友「この道、さっき通ったよね?」

私「えっ?(そうだっけ?)」

友「えっ?(気づかないのか?)」

なんてことが起こります。

 

交差点では、

私「ここ、曲がりたくない」

友「いや、左折専用レーンだ」

私「曲がりたいのは60メートル先だ」

友「だが、今曲がるしかない」

なんてことが起こります。

 

レストランの駐車場を出るときは、

ナビ「北に進みます」

私「北ってどっち?」

友「駅の方」

私「駅どっち?」

友「あそこに見えてる」

なんてことが。

 

運転はね、だいぶまともになったんです。

3年間毎日乗ってて、違反点数ゼロ。

人を乗せて走れるくらいにはなりました。

東京の大学生(自動車部員)の特訓も受けたし。

でも、私は私ですから。

 

友「どうしたらここでまちがえられるの?」

私「どんなもんだ」

 

3日目、とうとう友人が言いました。

「もしかして、私が運転した方がいい?」

彼女はゴールド免許の保持者です。

30年間1ミリも運転したことがないそうです。

私「なぜしない?」

友「怖いから」

 

まあ、分からなくはないです。

犬を飼うでも、仕事に就くでも、責任を負う行為は怖いです。

自動車運転は特に、「人身に対する危険を不可避的に含むものでありながら、社会的効用の故に、その危険を法的に許容する」ものですから、怖がるのが正しい。

のですが、

友「東京に帰ったら、ちょっと運転してみようかな」

なんと、30年の禁を破る発言。

友「今度来るまでに、乗れるようにしておこうかな」

また来るそうです。

ここが気に入ったようです。

友「ちょくちょく来るよ」

ずいぶん気に入ったようです。 

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まあ、3日私と一緒にいて、

(こいつにできるなら自分だって)

と思ったのに違いはありません。

私ってば、人に勇気を与える資質あり。

2匹の犬

子犬は犬小屋で眠ります。

私が作った犬小屋を気に入ってくれました。

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夜、お風呂に入るとき、子犬を犬小屋に入れます。

扉を閉めて「おやすみ」を言います。

お風呂からあがって、私はひとりでベッドに入ります。

「おやすみ」

子犬は静かに眠っています。

 

朝は子犬に起こされます。

犬小屋の中から、小鳥のような声で鳴くのです。

「出して」

決まって6時半。

携帯のアラームのセット時間です。

今日は仕事がないので、のんびり寝ているつもりでした。

携帯アラームは無視して、ぐうたら寝ているつもりでした。

けど、子犬アラームが鳴るのです。

「出して」

しかたがない。

ふとんをはぐって、よろよろと起きあがったところで、

するり、

体の脇をすり抜けていくものがありました。

とん、

床に下りて、犬小屋に向かっていきました。

 

老犬です。

 

老犬は私のベッドで寝ます。

この犬は生まれてすぐに母親を亡くしたのでした。

手のひらに載る赤ちゃんの頃に、きょうだい犬と一緒に引き取って、人工哺乳で育てたのでした。

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私と、当時小学生だった子どもで育てたのでした。

母犬のいない子犬を育てるのは難しく、

たくさんいたきょうだい犬のほとんどが育ちませんでした。

私の手元でも、早くに死んでしまった子がいました。

この犬だけが生き延びて、ずっと側にいてくれたのでした。

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たいそう甘やかして育てたので、たいそう甘えん坊になりました。

夜は私のベッドで寝ます。

 

小さい頃はサークルを使っていました。電気ケーブルを齧ったりしたからです。

それが、いつ頃からか、その辺に放しておいても大丈夫になって、

それで、放しておいたら、人の布団で寝る犬になりました。

たいそう甘えん坊な犬なのです。

 

聞き分けのいい犬なので、ちゃんと留守番はします。

でも、留守番は嫌いなので、人が帰るのを待っています。

すごく待っています。

人が帰ると、「お帰りお帰りお帰り」、玄関ドアに体当たりして、飛びつく犬でした。

ひとつ前の秋までは。

次の季節には、ドアの前に座って行儀よく迎えてくれるようになりました。

少し前から、リビングのソファに寝そべったまま、「お帰りお帰りお帰り」、しっぽを振る犬になりました。

 

人と犬は、同じ時間を、同じようには生きられない。

小学生だった子どもが大学生になる間に、赤ちゃん犬は老犬になりました。

先々月、死んでしまいました。

 

でも、今朝、いたのです。私のベッドに。

私の横で眠っていました。

子犬が「出して」、小鳥のように鳴きだすと、

するり、

ふとんを抜け出して、

とん、

床に下り、

犬小屋に向かっていきました。

「小さい子が鳴いてるよ。見に行ってあげなくちゃ」

 

 

ねえ、小さい子、

この家には優しい犬がいたんだよ。

優しくて、甘えん坊な犬、

甘えん坊だけど、我慢強い犬、

この家が大好きで、この山が大好きな犬でした。

 

ねえ、小さい子、

あなたはどんな犬になるでしょう?

 

犬小屋を作りました

①材料を揃える

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3尺×6尺の針葉樹合板1枚、

12フィートのSPFワンバイフォー材3本、

をカットサービスで切ってもらいます。

 

②接合

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使うのは長さ40ミリの平ビス。

「OHSATO木が割れにくいビス」優秀。

www.neji-navi.com

 

③で、躯体ができました

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天・地・背面が合板、側面がSPFです。

これ全部SPFでもいいです。合板にしたのはなんとなく。

 

④扉を作る

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SPFを合板の端材で繋ぐだけ。

ですが、ここで40ミリのビスじゃ長すぎることが判って、25ミリのビスを買いに走ります。こういうことは普通、最初に判っていることです。

まあ、機動力があれば大丈夫。

 

⑤扉を付ける

扉は2枚、観音開き。アウトセットで付けます。

なぜアウトセットかというと、インセットより雑に施工してもOKぽいからです。

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さて、アウトセットの扉にはスライド丁番を使うのが普通ですが、 

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この複雑なアイテムの動作原理が理解できません。

別に理解なんかしなくても取り付ければいいだけなのだけど、

シンプルな平丁番を見たら心が安らいだので、平丁番を採用。

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なんだ、平丁番でもできるじゃない。

あ、外から見えるとか気にしません。

 

⑥塗装

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水性ステインで塗ります。

水性ステインは塗りやすいです。きつい匂いもないし、乾きも早い。

水彩絵の具の感覚で塗れるのに、乾けばちゃんと耐水性。

もう、あちこち塗りたくなります。

F☆☆☆☆シックハウス対策品。

 

完成

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リビングのカウンター下に設置しました。

まあ、作ったようにできました。

 

会計報告

    品              名

  単 価

  数量

   価 格

 針葉樹合板

  1,155

   1

   1,155

 12フィートSPF 1×4材

   448

   3

   1,344

 厚口カラー丁番 (2枚) 

   239

   3

    717

 ビス40ミリ (145本)

   492

   1

    492

 ビス25ミリ (210本)

   492

   1

    492

 真鍮あおり止め75ミリ (2個)

   178

   1

    178

 水性ステイン 300ml

   880

  2

   1,760

          計

   6,138

と、こんなところ。

ケースで買ったビスは余剰資産となりました。

制作時間はだいたい半日。

今回は有能な助手(子犬を連れて来た大学生)がいたので、たいそう簡単にできました。

私はたいそう満足です。

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子犬も気に入ってくれました。

犬小屋を作ります

子犬は何でも齧ります。

ベッドの下にもぐり込んでゴミを咥え出したり、段ボールの箱を食いちぎって留め具を齧ったりします。箱の中身も齧ります。

あと、電気毛布のコードを楽しく齧ります。

お風呂に入って出て来たら、部屋の中がゴミだらけ、真ん中で子犬が倒れていた。

なんて事態を避けるため、犬小屋を作ります。

 

犬小屋

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って、こういうのじゃなくて。

もちろん扉のついたやつ。

家の中に置くので、屋根に傾斜はいりません。

とにかく簡単に作りたいので、直方体。

そう、以前作ったフクロウの巣箱みたいな。

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フクロウの巣箱、どうやって作ろうか悩んだけど、

ネットでみつけた設計図と、ホームセンターの木材カットサービスのおかげでできました。

設計図さえあれば、それに合わせて材料を揃えれば、あとは簡単。

なのだけど。

 

予定外

ありません。設計図が。ネットに。

いえ、あるにはあるけど、

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こういうのは違うの。

私が欲しいのは、

・ 単純な直方体で

・ 難しいことはやらない

の設計図。

が、ありません。なんで?

って、暫く考えたのだけど、どうやら答えが判りました。

簡単すぎるから、だと思う。

 

犬小屋が欲しければ買えばいいのです。

フクロウの巣箱はその辺に売ってないけど、犬小屋はお店で買えます。

それをわざわざ作ろうという人は、

・ どこにも売ってない素晴らしい物を作りたい(技能がある)人とか、

・ てきとうな材料でてきとうに作ってしまえる(技能がある)人とか、

だと思うの。

技能のある人は、直方体の設計図など描きません。

 

ということで

設計図を描きます。

私には、単純な直方体でも設計図が必要なの。

 

描きました

設計図

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えーと、こんなんでも苦労しました。

1年ぶりにCADを起動したら、使い方忘れてました。

そして、それ以前に、私固有の能力の問題があって。

aldertree.hatenablog.com

 

立体イメージ

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いちおう立体。

高性能なアプリを使っているのに、こんなんしか描けなくてごめんなさい。

 

裁断図

そして、これが大事。

ホームセンターのカットサービスの人に見てもらうための図です。

「この通りに切って」で材料が揃います。

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さて、ここまでできたらホームセンターに走って、後は作るだけ。

小さな、温かい、

子犬です。

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臆病なくせに暴れん坊。

 

夫と子どもからのプレゼントです。

「誕生日のプレゼント」ですって。

私の誕生日は3月ですが。

「気に入ってくれた?」ですって。

気に入らない、はずがないです。

とても、とても温かです。

 

正体判明

以前こんな記事を書きました。


ずっと正体が判らなかった、これがその声です。

9月17日20時の録音。

林の奥にいます。少し距離があります。

 

それが最近、近くに来ました。

1月29日21時。

この家のすぐ側を、けたたましく、動いていきました。

私がいつも通る道です。

 

って、見たわけじゃないけど。

でも、はっきりそう判るくらい近かったし、動いているのも判ったの。

竹藪の脇の道を、イチョウの木の辺りから、古い家の方に。

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以前、母が「キツネがいた」と言った場所です。

 

いや、おかしいでしょ?

一緒にいた私には見えなかったのに。

ここで暮らしている私が見たことないものを、たまたま訪ねてきた母が見るとか、いんちきでしょ?

 

とか思ったけど、

www.youtube.com

似てますね。

 

 

私、この山にキツネがいたらいいなと思っていました。

それが、どうやらいるのです。

素敵。

まあ、私には姿の見えないキツネですけど。

 

あのね、見ようと思えば見えたんです。

声はこの家のすぐ側にいて、そして、長いこと動き回っていたので、私は懐中電灯を持って外に出ました。

強力な懐中電灯だから、姿を捉えることはできたと思うの。

スイッチを入れればね。

でも、私は懐中電灯を持ったまま突っ立っていたんです。

スイッチを入れずにね。

 

冬はキツネの繁殖期です。

春になったら子ギツネが生まれるかもしれません。

この山で。

なんて、楽しみな。